以前、CLIP STUDIO PAINTのベータ版であるCLIP PAINT Labバージョン0.8が出た際にも感想を書いていました。
要約すると、製品版に期待したい、といった内容のものだったんですが。
実は、日記を更新してから数回程度しか触れてないまま今に至っているので、ベータ版からどんな風に変わったとか、そもそもCLIP PAINT Labがどういう機能を持っていたのかという、細かい記憶があまりありません。
なにしろ、線画→色塗りで、ろくに何もせず終わりましたから・・・
製品版をダウンロードするまでずっと、SAIを使ってました。
ベータはベータ、製品版はまた違うものになってるかもしれない、という気持ちがあったので。
なので今回は、割と一から触れるイメージで順に、日は浅いですが使ってみた感想、気付いたことなどメモしつつ、SAIから移行するのかどうかも含めて書いていこうと思います。

お絵描きもパソコンも素人、下手の横好きが分かりやすい人間による、あくまでも極々個人的見解です。
おかしなところが散見していても、ご容赦下さい。

これまでずっとベータテストを行っていたCLIP PAINT Labが来春にもCLIP STUDIOとして製品化するということで、現時点で最新版であるCLIP PAINT Lab Ver.0.8をダウンロードして試してみました。
というのも、イラスタやコミスタのパッケージ版所有者にはこれが無料で提供される上、上位版でも割引?が効くらしいとのことで、無料ならインストールしても損はないし。ちょろっと使ってみる機会があるかもしれない。正式リリースされた後、よさげだったらSAIから本格的に移行するかもしれない、その判断材料にしようかなと。
正直、IllustStudioは買ったはいいものの、ほとんど使いこなせることもなければ慣れることすらなく、そのまま立ち上げることも無くなってしまっていたくらい疎遠になってたものだったのですが。せっかくお金払ってるんだし元は取りたいと思っていたので、CLIP STUDIOが代わりになってくれれば・・・。まさかの無償提供に驚きを隠せません。
そんなわけで、ここにきて初めてCLIPに会員登録し、体験版に触れることにしたのです。

 

一応チェックのため、普段やってるやり方・工程を同じように、下書き→線画→色塗り→仕上げとなるべく変えないで一通り描いてみることにしました。

CLIP PAINT Lab初回起動

初回起動時のレイアウトそのままに下書きから始めたのですが、やはりツール等の表示があれなので位置を変更しつつ。
絵的な完成時にはこんな風に。
ちょっとキャンバス範囲を広げて、プロパティをそれぞれ後ろに追いやっただけなのですが。

クリペで春香さん

背景とか恐ろしく適当ですけども・・・試しなので・・・
ちなみに、この謎生物は、本当は来年の干支が辰なので竜っぽいものを描きたかったのですが、色々諦めた結果だったりします。

 

使ってみた感想。
SAIユーザーで、SAIの機能で大半がカバー出来てしまう程度のことしか出来ない、というかそもそも多機能を使いこなせる人間では無い、そんな者が判断しているという大前提に加えて、今はまだ必要最低限しか触れられてませんし、なおかつ開発中のものということで一概には言えませんし、あくまで現時点で、ということにはなりますが・・・。
これは期待したい、とかなり思いました。
具体的には、当方Windows7・64bitの環境下において、

① 起動スピード
IllustStudioに比べて、格段に早くなってます。これは終了時においても同じことが言えます。
特に起動時は、SAIと比べて、気持ち遅れてるかな?程度で、それほど差が無いように感じました。
ちょこっと落書きしよー、と軽い気持ちで遊びたい時にもたつくのは自然とそのソフトから離れてしまいがちな気がするので(少なくとも、気分的にこれは大事な要素な気がします)、立ち上がりが早くなってくれてたのは良かったです。

② 書き味(?)
変な言い方ですが、線の綺麗さ、とでもいうのでしょうか・・・SAIの最大の持ち味である、描きやすさというかなめらかさが、こちらの場合だとどうなのかなあと。
個人的に、キャンバスを1000px以下にして使うことが多いので、拡大気味でも綺麗にいてもらえるとありがたいのですが。
そしてこれも、IllustStudioよりも改善されていて、ちょっと驚きました。
ぶっちゃけあんまりここら辺に期待していなかったので・・・。
もっとブラシの設定とか弄れば、さらに良くなるのでしょうけども、ほぼデフォルトのままで使用してみて、それでも割りと良い感じでした。
じゃあSAIと比べると・・・?
やはりまだ若干SAIの方が・・・となってしまうのですが、しかし意外に僅差で、ちょうど良いツール設定をしてやれば、互角までいくんじゃないかなというレベルです。
思いつき・メモ代わりにさっと落書き、ならまだSAIが優勢ですが、CLIP PAINT Labも選択肢としてありえるな、と。

③ ツール・パレット表示関係
初回起動時には「なんか思ってたより変わってるな~」と、IllustStudioのごちゃごちゃ感をイメージしたままだったので、何気にスッキリとした印象でこれも少し驚きました。
なんというか「SAI寄りになってる?」と。
カスタマイズも含め、これから色々出来るようになるのかもですが、今のところは必要最低限に抑えられているのかな、という雰囲気です。
欲を言えば、ツールバーをカスタマイズできるようになってほしい(CLIPへのリンク以降の隙間がもったいない)のと、ツールウィンドウがそれぞれ独立してくれれば(自分の場合SAIのナビゲータを独立させて、メインウィンドウの外に配置してあるので)なあ、サブツールをダブルクリックしたらサブツール詳細がダイレクトに出てくれたら・・・くらいでしょうか。
基本的にラスターレイヤー以外あんまりお世話にならないのと、3Dとか縁遠い人間なので、使い勝手もそこらへんのみの感想になってしまいますが、もっと本格的に弄りだしたら色々増えていきそうですね。
ただ、SAIと比べてしまうとこちらは使い慣れてる分がアドバンテージになってきますし、なんとも言い難いのですが、それでもかなり直感的に使えるような構成になってるのではないかと。
少なくとも、IllustStudioの「なんでも自由に出来るけど自由度が高い分どこから手をつければいいか分からなくて迷う」な現象を相当抑えれるようになってる気がします。

④ 色々な機能とシステム周り
まだちゃんと試してないので何も言えないです。
というか、これからも特に触れないような気がしてならないのですが・・・
それでも、SAIに出来ない機能が盛り沢山、なのは理解しています。
便利なのは、隙間があっても塗りつぶしてくれるやつと、レイヤーを直接弄らずにフィルタとして色調補正が掛けれるのと、文字が直に打てるのと、定規とかあったりするのが、きっと多分、便利なんだろうな・・・と・・・思います・・・よ?
正直、IllustStudioにパース定規だなんて超便利そうなものがありましたが、使いこなす前に脱落してしまったので、よく分からないのです。3D機能についても同様に。
しかし、コマ割等の、漫画をメインにしている人には嬉しいだろう機能がたくさんついてるっぽくて、これらも便利そうです。
が。今の体験版が製品化の際どれだけ機能を残しているのか分かりません。
機能制限を示唆する文がウィンドウタイトルにもでてますし、もしかしたらCLIP STUDIOの上位版に残って、通常版にはもっとシンプルに絞り込まれたものが提供されることになるかもしれないですから。
逆にいっぱいサービスが付加されてソフト自体が重くなる・・・なんてことも・・・?
この辺りは、先にならないと判断しようがない気がしますね。

 

結論として一言でいうなら、SAIから乗り換えても損はなさそう?な雰囲気、です。
慣れがあるので、どうしても現時点ではやっぱりSAIの方がいいなあ、となってしまうのですが、CLIP STUDIOになっても結構今まで通りの感覚で使っていける気がするので、移ってもいいかなと。
そう思わせるくらいな感触だったので、「これは期待したい」という感想になったのでした。
まあ、無料だしなという意識がある上で、なのは否定出来ませんが。
新規に導入される方でも、1万はしない値段になるそうなので、すごいですね。
上位版に手を出すのは個人的になさそうですが、どんな仕様になるのかは興味あるところです。

 

おまけに。
ちょっと気になったので、実験してみました。
CLIP PAINT LabとIllustStudioとSAI。
レイヤー限界値とメモリ消費はどれくらいかな?と。
この中で64bitをネイティブサポートしているのはCLIP PAINT Labだけなので、それをちょっと確かめてみたいなと思いまして。
その前に、IllustStudioは64bitに関して未対応だったはずなのに、いつの間にやら対応してたのですね。アップデータがどんどんリリースされていて。一応最新と思われるのにバージョンを上げました。

CLIP PAINT Lab Ver.0.8
IllustStudio Ver.1.2.5
SAI Ver.1.1.0

で試してみます。

といっても、パソコン素人で分かりやすいにわかな人間ですし、どうこうも思いつかなかったので、とりあえず単純な方法にしました。

① 4000(px) × 4000(px)のラスターレイヤーを新規作成。
② レイヤーいっぱいにバケツでベタ塗り。
③ ベタ塗りされたレイヤーを何枚増やせるかな?

どんな影響があるかはわかりませんが(多分無いでしょう)、塗る色はなるべくバラバラでやってみました。
もちろん、実際に作業している最中、例えばブラシで描いてる時、変形とかコントラスト調整時など、メモリの使われ方は違うし刻々と変化するものだと思いますが。
とりあえずレイヤー的に扱える重さの限界を部分的にでも見れるかなと。

 

まず、それぞれソフトを起動させて、新規キャンバスもない、何も開かれてない状態のものをチェックします。
ソフトは3つとも最小化した状態です。
メモリ使用の割り当て(?)オプション的なものは、デフォルトのまま触っていません。CLIP PAINT Labは50%のまま、IllustStudioは自動になってます。

メモリチェック・起動直後

一番低いのは、僅差ですが以外にもIllustStudioでした。

ここから、4000×4000の新規レイヤーを作成、ベタ塗り、をやっていったのですが・・・
思ってたより早く限界がきまして。
SAIがレイヤー21枚目でエラー通知がきて終了。
IllustStudioも23枚目で「処理しません」なお知らせがきて続行不可に。
つまり、レイヤー限界値はそれぞれ、
SAIが20枚。
IllustStudioが22枚。
となり、メモリチェックは条件を同じにするため、レイヤー数20枚に揃えて見てみることにしました。
ちなみに、CLIP PAINT Labは60枚以上、増やせるのを確認しています。
これが64bitのパフォーマンスなのでしょうか・・・どうなんでしょう。

メモリチェック・レイヤー20枚

3つともかなり増えました。
ここから、10枚を削除してみます。

メモリチェック・レイヤー10枚

SAIが分かりやすく減少してますね。
なんというか、必要最低限(?)な感じで、要る時に要るだけ使う感があります(個人主観でなんとなく)。
そして、IllustStudioはなんだかエコ設計だったんだな~という感じですね。割り当てを自動ではなく50%にしたらどうなるか分かりませんが。
CLIP PAINT Labは大きく消費してる分、比例して重い作業もできるのかしら、と当たり前のことを再確認しました。
まあこれ自体、メモリが食われすぎてるのかも判断付きかねるのですけど・・・
そもそも、メモリを大きく扱えること自体、他2つでは現状できないわけですから。
SAIが64bitに自然対応したら・・・それも触ってみたくなりますね。

 

さらにおまけ。
アップデートしたついでに、久々にIllustStudioで落書きしてみました。

イラスタでちーちゃん

やっぱり慣れてないせいもあって難しい・・・。
なんとか使いやすくなるようカスタマイズしてたのですが、今となってはそれももう気分的にリセットされているので、1から手探りで描いてるようなものでした。
とはいえ、これも各コマンドを熟知していれば、きっともっと色んなことが出来たんだろうなと、今更ながら反省しました。
もったいなかったなあ・・・。

 

【追記】
製品版のCLIP STUDIO PAINTの感想を書きました。

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